もし認定介護福祉士になりたいと思ったら、すぐになれるわけではなく、いくつかのステップを踏む必要があります。

まず、介護職員初任者研修の受講です。訪問介護事業所で身体介護をする場合に必須の研修ですが、誰でも受講できます。自治体が指定する事業者が開催する通信講座や通学講座を受講し、修了試験に合格することで研修修了です。

次に、受けるべきなのが介護福祉士実務者研修です。介護職員初任者研修のワンランク上の資格で、介護の基礎知識のほか痰の吸引や経管栄養といった医療的ケアの内容も含まれます。将来的に介護福祉士の試験を受ける際に必須の知識です。その後、3年以上の実務経験を経て、実務者研修を受けます。それに無事修了となると、介護福祉士の国家試験の受験資格が得られます。

認定介護福祉士になるためには、介護福祉士の資格を取得したうえで、さらに5年以上の実務経験が必要です。その後、認定介護福祉士の試験に合格することでようやく認定介護福祉士になれます。認定介護福祉士の試験では、介護の基礎知識や技術だけでなく、倫理などを問う問題も出題されます。それだけ、介護の専門家として高い専門性と倫理観を持ち合わせていなければならないということです。

実際、認定介護福祉士は、生活支援だけでなく他職種との連携や、介護スタッフの指導や教育など、それまでになかった役割を担うことになります。

このように、認定介護福祉士になるためには、一定の知識と技術、経験が必要となりますが、それに見合うだけのやりがいと責任感がある職業です。これからの超高齢社会において、ますますその役割は重要となるでしょう。